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今世の中で起こっている事件(じけん)などの多くを知ることができるのは、マスメディア(※)が発信(はっしん)する、映像(えいぞう)や写真、文章の情報(じょうほう)によるものです。
その出来事を追いかけた「報道写真」や「ドキュメンタリー(※)写真」を 撮影(さつえい)する写真家が報道カメラマンです。
新聞や雑誌(ざっし)、本を通じて撮影した写真を広めることで、世界(せかい)でのあらゆる出来事を伝(つた)える報道カメラマンの仕事は、この世の中に 大きな役割(やくわり)のある仕事です。
※マスメディアとは
多くの人々に情報を紹介(しょうかい)することのできる新聞・雑誌・テレビ・ラジオのこと。
※ドキュメンタリーとは
実際(じっさい)にあった事件などの記録(きろく)をありのままに紹介する映画(えいが)やテレビ番組などのこと。 |
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世界共通(せかいきょうつう)のスポーツから日本でしか行われていないスポーツまで、さまざまなスポーツの写真を撮影する写真家です。
オリンピック大会や国内の大会など、あちこちの大会を追って撮影することから「報道」とされることもありますが、「スポーツ写真」という 写真の種類(しゅるい)のひとつとして確立(かくりつ)されています。 |
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人の入らない森の中で生きる植物や、大型(おおがた)動物の生活を追ったり、水中にもぐって海や川の中の様子を撮影したり。「ネイチャーフォト」(自然写真)は、自然のありのままの姿(すがた)を撮影する写真のことをいいます。
その写真を撮影するには、だれもいない場所で、数日間、ときには何週間もとまりこみ、時間をかけて撮影することがほとんどです。
その場所のためにカメラの道具と食料(しょくりょう)と、キャンプグッズを持ってのテント生活が当たり前。すばらしい写真がとれる技術(ぎじゅつ)があることはもちろん、野外生活を楽しみ、たえられることが大事といえる仕事です。 |
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都市に立ちならぶ巨大(きょだい)な会社や学校、美術館(びじゅつかん)などの公共建築(こうきょうけんちく)、マンションに 一戸建(いっこだて)の建物まで。
各地(かくち)にたてられた建物を専門(せんもん)にとる仕事です。何もなかった土地からたてられて完成(かんせい)した建物を、下から上から、前から後ろからとさまざまな角度から写真にとって記録を残(のこ)していきます。 |
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女性誌(じょせいし)やファッション雑誌にたいてい見られる料理のページ。
ときには特集(とくしゅう)記事が組みこまれることもある人気の題材(だいざい)です。その料理に使われる野菜(やさい)、肉、魚、果物(くだもの)などや作り方、できあがった料理など、「料理」を専門(せんもん)に写真をとるのが料理写真家の仕事です。
料理をおいしそうに見せるために、特別(とくべつ)な撮影方法(さつえうほうほう)を使ったりもします。 |
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街角(まちかど)や駅、電車の中など、あちらこちらに貼(は)られているポスター、雑誌(ざっし)の広告(こうこく)ページには、多くの写真が使われています。だれもが日常(にちじょう)の中でよく目にしている広告に使う写真を撮影するのも、写真家の仕事として大きな位置(いち)をしめています。
写すモノは、商品そのものを大きく写したり、人物だったり、また風景(ふうけい)の中にその商品がある写真だったりとさまざま。
大切なのは、広告する商品をいかにすてきに見せるかということ。どんな場合でも商品がはっきりわかる、きれいな写真をとることが要求(ようきゅう)されます。 |
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これまで紹介してきた報道(ほうどう)、スポーツ、自然(しぜん)、建築(けんちく)、料理(りょうり)、広告(こうこく)などの写真の仕事。その一方で自分のとった写真を芸術(げいじゅつ)として、芸術写真をとる人もいます。
芸術写真を展示(てんじ)紹介(しょうかい)する展示場などと契約(けいやく)して、作品を売ることや写真集という形で表現(ひょうげん)作品を多くの人に伝えるなど、その活動はいろいろな方面に分かれています。
そうした写真をとることだけを仕事にしている人は、日本ではあまり多くはありません。ですが芸術は国や文化をこえて、わたしたちに夢(ゆめ)や希望(きぼう)、想像(そうぞう)する力を与(あた)えてくれる仕事でもあります。 |
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※参考文献(さんこうぶんけん)
『フォトグラファーになるには』
著者(ちょしゃ):飯沢耕太郎・山内宏泰 発行:ぺりかん社
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